関西日帰り旅行は子供と友ヶ島がおすすめ すぐ行ける関西の離島
夏休みに子供とお出かけしたい。関西で日帰り旅行のおすすめのスポットが今回ご紹介する友ヶ島です。
電車で気軽に行けるお出かけです。
友ヶ島のおすすめのポイントはこちらです。
これらのポイントがテンポよく楽しめる、日帰りでも十分に満足できる夏のお出かけにぴったりなのが友ヶ島です。
友ヶ島ってどこなの?関西? 南海電車で行けます
まずは友ヶ島がどこにあるのかを説明しましょう。
地方でいうと関西です。もちろん関西の方だけではなく、他の地方の方にもおすすめです。
友ヶ島の場所は、地図の通り、大阪湾と紀伊水道のど真ん中の紀淡海峡に位置します。大阪府、兵庫県、和歌山県の3つの地域に隣接してどこなのかわかりにくいですが、和歌山県です。
大阪からもとても近く、すぐそこにある離島なのです。
めでたい電車に乗れるかな
友ヶ島への最寄りの駅は南海電鉄加太駅です。南海電鉄和歌山市駅から乗り換え、加太線の終点です。
この南海電鉄加太線には、『めでたいでんしゃ』という、子供にはとっておきの車両が運行しています。
画像:南海電鉄
画像のとおり4種類のカラーの電車があるようですね。この電車、かなり楽しくできています。事前に南海電鉄のホームページで車内の見どころをチェックしておきましょう。
南海電鉄『めでたいでんしゃ』公式ページ
運良く乗車できるか、しっかりと時刻表をチェックしてから乗車するために計画してみましょう。 時刻表のリンク
最も新しく登場しためでたいでんしゃ『かしら』の動画です。見どころがたくさんありますね。
動画:MINKEITV
船の旅が楽しい
友ヶ島へのアクセスは和歌山県の加太港からフェリー利用となります。乗船時間は片道約20分程度の船旅です。
この約20分程度が抜群にちょうどいい船旅なのです。
船に抵抗がある人、例えば船酔いや、海に恐怖心を持っている人にとっては一時間もの時間を船に揺られるなんて考えられないでしょう。
極端な比較かもしれませんが、USJのボートに乗船するアトラクションだとワクワクしてもすぐに終わって物足りないなんて記憶はありませんでしょうか。
約20分程度の船旅が長過ぎなくて、短すぎない、本物の海の航海を楽しめるものです。
少し逸れてしまいましたね、友ヶ島の話に戻します。
友ヶ島は宿泊施設があり、キャンプはできますが、一般の人は暮らしていない無人島です。
南に向けてはオーストラリアまで何もない水平線を眺めることができます。
友ヶ島で何ができるのでしょうか 海と山と冒険と
この友ヶ島ですが、大きすぎず、狭くもない規模感と、地図もなく簡単に散策できる山地を気軽に楽しめる親しみやすいアウトドアのフィールドです。(スマホのマップ程度はあった方が良いです)
何か特別な遊具があったり、スポーツやアクティビティを楽しむといった類いではありません。
自然と、神秘が織りなす、不思議な時間の感覚が味わえる、そんな場所です。
子供の冒険心をくすぐるような、そんな場所が島の中には豊富に存在します。
主に島内の西側を散策することになります。
友ヶ島の最も標高の高いところは、タカノス山の山頂で119.9mあります。
屋根のある展望台にはベンチもあります。ここからの見晴らしは抜群です。
友ヶ島へは心地よい船旅が楽しい
最初にも触れています通り、フェリーを使って離島である友ヶ島へ向かいます。
先に船のチケットを購入してから列に並びます。
8月の夏休みの朝一番、9:00の便ですので、出港直前はほどよく混雑しているようです。
料金は以下です。
- 大人が往復で2,200円
- 小人が往復で1,100円
時刻表など詳しい情報は『友ヶ島汽船の公式ページ』へどうぞ
友ヶ島へ上陸したらどんなルートで楽しむ
フェリーが友ヶ島へ到着後、長い桟橋を陸地に向かって進みます。
フェリーの到着前後にはこの辺りは一時的に人が多くなりますが、少し経つと閑散となります。
島の案内図があります。ここでは通行止めの情報などがあるので必ずチェックしておきましょう。
この案内図には一つ注意点があります。南北が逆になっていることです。スマホのグーグルマップなどを見ると案内図とは上下が反対向きになりますので気を付けましょう。
友ヶ島ではほとんどの人が島の西半分の地域で楽しみます。
灯台をまずは目指してみましょう プチ登山で子午線を見つける
今回、海岸沿いに島の東側へ向かおうと進んで行きますと、途中で通行止めに出くわしました。
この後も通行止めの箇所はいくつかありますが、大抵は手前の分岐のところで知らせてくれます。突き当たって行けなくて後戻りということにはならなくて済むわけです。
灯台に着きます。
そこから少し行くと子午線のモニュメントがあります。
子午線は日本の時刻の基準となる東経135度の南北に走る線上にある場所です。
子午線は、本州上では兵庫県明石市にあることは一般的によく知られています。
同じ北から南へ走る線上の南端に位置する陸地が友ヶ島にあるわけです。
島の西の端からは、淡路島が眼の前に見えます。和歌山から友ヶ島を経由して、兵庫県の淡路島への連絡橋などの計画がかなり前からありますが未だ計画のままでしょうか。
利便性も素敵ですが、この自然の風景のままも素晴らしいものがあります。
南に向けては、遠く水平線のみで、太平洋の彼方まで何もない雄大な海と空を眺めることができます。
砲台が島のあちこちに どの砲台へ行くべきか 第3砲台がメイン
友ヶ島には戦時中に用意された砲台跡がいくつかありますが、島内観光の時間の配分を考えると全て回っている余裕がないかもしれません。
そこで、必ず訪れるべき砲台を一つあげるとすると、ここ、第3砲台です。
友ヶ島の他の砲台とは、雰囲気といい、異質の空間がここ第3砲台には存在します。
ここは友ヶ島の観光の一番の売りでもあります。地下など真っ暗な空間にはライトアップで観光の手助けをしてくれています。
カメラでは写しきれていませんが、この空間一体は雨などの水が蒸発し、ミストのように漂っている独特の世界があります。
いくつかこのような部屋が繋がっています。写真では明るく写っていますが、実際、部屋の中は肉眼ではほぼ真っ暗です。暗闇の奥に隣の部屋への間口があります。
戦時中の遠く過去に置き去られた遺物がかもし出す神秘的な雰囲気が、子供たちにはドキドキ感を与えてくれる、そんな施設です。
これらは当然人が作ったものですが、テーマパークのアトラクションとは違った、遠い昔の戦争に関するリアルな体験がいい思い出になるはずです。
こういった施設を訪れることで、子供が歴史を学ぶいいきっかけにもなるかもしれません。
島に到着後はたくさんいた観光客も、島のあちこちに散り散りになり、ほとんど姿を見かけない状態です。
これら画像の、島にある砲台跡の数々は由良要塞と呼ばれる大日本帝国陸軍の施設の一つでした。ちなみに、由良は兵庫県洲本市にある由良地区のことで、和歌山県由良町ではありません。
戦時下にはこんな離島にある施設にも、島内で約600人もの軍人さんが配置されていたようです。
戦時下から時間が止まったような?、置き去りにされたような不思議な空間に是非足を踏み入れてみましょう。
友ヶ島では第3砲台へは必ず訪れるようにしましょう。真っ先にこちらに向かってもいいですが、後回しのほうが人はまばらになります。
砲台にはどんな大砲があったの?二十八糎榴弾砲とは
子供からすれば砲台跡を見ても、これは一体何なの?って素朴な疑問を感じるでしょう。
砲台はどこ?
大砲が見れるのでは?と、子供は期待している可能性もあります。
残念ながら、大砲そのものはここには既に残っていません。なんだつまんない…ってなりかねないですね。
そんな事にもならないように、私達が子供にきちんと説明をしてあげましょう。
戦時中には第3砲台には『二十八糎榴弾砲』(28センチりゅうだんほう)という大砲が配備されていました。
下の画像の様な大きなものです。
榴弾砲(りゅうだんほう)とは、大砲の砲弾が発射された後、目標物などに命中した際に砲弾が火薬で爆発します。
爆発により金属の砲弾自体がバラバラに分解し、飛び散ることで敵対する船舶などを破壊するものです。
射程距離は7,800mです。
上の動画は実際の二十八糎榴弾砲の映像です。
ちなみに、二十八糎榴弾砲は大阪砲兵工廠(おおさかほうへいこうしょう)という戦時中の兵器工場で製造されたものです。大阪砲兵工廠の場所は今の大阪市の森ノ宮にあるJRや大坂メトロの車両基地のあたりです。
このような砲台などの軍の武器が日本中の沿岸地域には配備されていました。
たくさんの知られざる歴史がありますね。
由良要塞など戦時中の和歌山県の事を詳しく知りたい人はこちらの本を読んでみてはいかがでしょうか。
見晴らしをつなぐ山道はちょっとした登山 服装には注意
友ヶ島は海の真ん中にぽつんと浮かぶ離島です。規模は小さいながらも、ほぼ全域は山地です。
ですので島内の見どころのポイントをつなぐルートは全て山道です。
足元は土と石の道です。または、落ち葉で覆われ、ところどころ岩が露出していたり、草が生えていたりしています。
友ヶ島のどの道もかなり管理され手入れされているようです。
登山ほどのハードルはありませんが、登り下りが程々にあります。
できれば山の中を散策しやすいような服装が望ましいと思われます。
夏場は特に汗などを考慮した服装と、靴はスニーカーなど悪路でも歩きやすいものが望ましいですね。革靴は避けたほうがよいでしょう。
帰りにちょっと寄り道 南海和歌山市駅がすごい 学びの駅
友ヶ島で程々に楽しんだ帰り道、加太線を降りてちょっと立ち寄りたいのが和歌山市駅です。
駅に直結した施設『キーノ和歌山』で休憩してみましょう。
その中の施設の一つが下の画像です。
ここ、実は公立の図書館なのです。
駅に直結した便利のいいところにこんなに素晴らしい図書館があります。館内はかなり広く、複数の階にこんなスペースがあります。
前述の『太平洋戦争と和歌山県』も貸出はできませんが蔵書として読むことができます。
蔵書へのリンクから館内保管場所をチェック
もちろん子供向けの本もたくさんあります。
異質な学びの空間に、思わず子供だって本を手に取りたくなります。理想の学びの場です。
是非立ち寄ってみて、すごいね!って声に出してみましょう。
その後は、本当の休憩してみましょう。
玉林園というお茶のお店でゆっくり座ってスイーツなどがおすすめです。
まとめ いつかまた来たいそんな島が友ヶ島
今回ご紹介しましたように、主に友ヶ島の見どころは西側半分に集中しています。
朝一番の9:00発の船で友ヶ島へ向かい、13:30発の船で友ヶ島から戻ってきました。
わずか半日ですが、それでもかなり島内観光を楽しめます。コンパクトに魅力がたくさん詰まった友ヶ島はおすすめの場所です。
さらに、今回は島内の東側へは向かいませんでした。
山に慣れていて、きちんと準備があれば島の東側にチャレンジするのもいいかもしれません。
そういった場合、一日(日帰り)では時間に制約があり満喫できないかもしれません。
島の中央南側にキャンプ場があります。
火の使用は禁止されていますが、調理しなくてもよい食料を準備しておけば海を眼の前にしたキャンプもおすすめかもしれません。
夜空の星と太平洋の波音を聞きながら夜をすごすのもきっと魅力的ですね。
最後に、和歌山の加太港に船で帰着後は、もう一つ加太の観光スポットである淡嶋神社にも立ち寄りましょう。
思い立った明日にでも行けるのが友ヶ島。
大人の私達でも楽しめる素敵な島です。子供たちならその楽しさは倍以上に感じてもらえるでしょう。
あわせて読んでみましょう
新着記事はこちら
コメント