コミュニティ・スクールとは 何が学べるスクール?すぐそこにある新しい学校
学校関係者には理解できる言葉、「コミュニティ・スクール」について考えてみましょう。
「コミュニティ・スクール」という言葉の意味について、学校とは無関係の人に質問してみました。
返ってきた答えは「よくわからない」、「聞いたことがない」でした。
さらに突っ込んで考えてもらいました。
「コミュニティ」の「スクール」だから地域のお年寄りなどが集まって学ぶようなイメージ、生涯学習のための場所ではないの?との返答です。
確かに言葉からのイメージだとある意味正しい答えかもしれません。
「コミュニティ・スクール」と言う言葉からは、最低でも地域の人たちが何かを学ぶことができるものを期待してしまうのではないでしょうか。
文科省が作成したコミュニティ・スクールについてまとめた資料です。
上の資料には、「コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)」であったり、「コミュニティ・スクール=学校運営協議会」とありどっちが正解なの?と少々ぶれているので余計にわかりにくいかも知れません。
正しいコミュニティ・スクールの意味とは
現在、日本での「コミュニティ・スクール」という言葉の意味するところはこうです。
「学校運営協議会が設置された公立の小中学校」のことをコミュニティ・スクールと言います。
簡潔に言うとこれまでの日本各地に存在する「スクール」の中に「学校運営協議会」があると、「コミュニティ・スクール」になるわけです。
スクール+学校運営協議会=コミュニティ・スクール
つまりは学校の呼び方が変わるみたいなものです。
地域によっては、コミュニティ・スクールが国が意図したものでない状態であったりしており、実際のコミュニティ・スクールの意味は多様なものとなっています。
学校運営協議会とは
学校運営協議会は学校に設置される組織です。地域によっては、学校運営協議会が狭義のコミュニティ・スクールと呼ばれているケースもあります。
学校運営協議会を構成するメンバーは、学校の所在する地域の住民、学校に在籍する子供たちの保護者、その他教育委員会が必要と認める者となっています。
地域の高齢者の方などは通学路での登下校時の子供たちの見守りなどで普段から学校と関わりを持つ方も少なくないですね。
保護者は言わずもがなですね。でもPTAという組織が既にありますのでなんだか複雑になってきました。
あとは教育委員会が認めた人になります。これは上の「地域」、「保護者」に当てはまらない人に参加していただくための仕組みでしょう。
学校運営協議会の役割は下の3つです。
(1)学校運営に関して、教育委員会や校長に意見を述べること
(2)校長の作成した方針等を承認すること
(3)当該校の教職員の任用に関して意見を述べること
コミュニティ・スクールが「学校運営協議会」を内在した学校そのもののことを指しますが、「xx市立xx小学校」が「xx市立xxコミュニティ・スクール」になるわけではありません。
学校の名前を聞いただけではその学校がコミュニティ・スクールかどうかはわからないのです。
コミュニティ・スクールになったらどうなるの?何が違うの?
実際にコミュニティ・スクールは27.2%の導入率。あなたの住む街の学校はどうでしょうか。
もしかしたら実はコミュニティ・スクールだったの?知らなかった、、というケースもあるかも知れません。
地域への浸透や、その役割、意味するところはこれからの課題でしょう。
今はまだどうなるのか未知のところが多いコミュニティ・スクール。
地域の人たちが参加することで、これまでよりもすべての人が身近に感じられる存在になる、地域のコミュニティの学びの場と進化していくことでしょう。
新着記事はこちらから
コメント